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天狼星(シリウス)に

遅ればせながら新年のお祝いを申し上げます。

昨年末には、Jクラ札幌の演奏会に参加のため夫婦そろって北海道へ渡りばたばたの年の瀬でした。それでも無事に新年を迎えられたことに感謝をします。

今年は私にとって特別な1年になります。住み慣れたこの仙台、この家を離れることになります。いつかはそうしなくてはならない、最後までずっとこの家から通い帰ってくる生活が続くはずはないとは思っていました。

なので嫌な気持ちはありません。逃げ出したい気持ちにもなりません。今度、勤める先の環境は今と同じ。それか、むしろ今よりいいはずだから、胸を張って歩いて行ける行かなくてはならないと思っています。

不安な気持ちがないわけではありません。でもかと言って自信があるわけでもない。
今まで積み上げてきたスキルをかの地で存分に発揮するんだ、などという気負いもない。不思議なくらいない。


さだまさしに「天狼星に」という曲があります。私の好きな歌です。もう20年も前の曲です。

 それほど遠くへ行くわけじゃない
 それが悲しい理由でもない
     ・
     ・
 いつかどこかで根付いたならば
 許してもらえるそう信じてる
     ・
     ・
 あおい光にかけて誓う
 何があってもくじけない
 父さんよりも愛する人ができるなんて
 思わなかった

と、歌に出てくる主人公の心境とはまるで別なシチュエーションではあるが
私が以前、親に反対されながらも前職を退き現在の職業に移って
間もなく聞いた歌がこれだった。

 何があってもくじけない

前職でみじめにもくじけてしまったという挫折と、若さだけで根拠のない不器用で危なっかしい自信が入り混じっていたものです。まるで都合のいい自信でした。



さて、今。

この時期、天狼星シリウスが冬の夜空に蒼く輝いていて、その明るい星を見ると決まって、さだまさしの「天狼星に」を思い出す。
歌いだしはこうだ。

 自分だけはだませなくて...

きっと新しい職場ではつらくて苦しいこと多くあるに違いない。どのくらいの数ほど不安があるかもわからない。

でも、そこに行くと決めたのだ。自分だけは騙せないから。だから、何があってもくじけない。

新しい住まいからは、天狼星シリウスは見えないかもしれない。でも、星は蒼白く輝いているはず。胸を張って生きていればひょっとしたらシリウスにも届くかもしれない。
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